【読書録】新版お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方

初版を読んだことはありますが、文庫版になっていたので再読。
FPとなった今では知っていることも多々ありますが、忘れやすいので概要をメモ。

1.資産=単年の(収入ー支出)+前年までの資産×運用利回り

2.いかに収入を増やすか

3.いかに支出を減らすか

4.ほとんどの保険は意味がない

5.宝くじは自主的に払う税金

6.持ち家は不動産投資

7.金持ちになるためにはマイクロ法人を作って支払う税金を減らすしかない
そうすれば中小企業振興策として超低利のファイナンスもできる

ってあたりが趣旨です。彼自身は早稲田大学から就職活動をせずに出版社経由で作家になったことが別著書で述べられています。フリーランスの立場では非常にまっとうですし、ベストセラー作家で「一年の1/4を海外で過ごしている」という彼は成功者の部類に入るのでしょう。

が、サラリーマンとしてキャリアを積んでしまった身からは容易に真似できない(^^;

「サラリーマンのメリットなんて借金しやすいことだけなんだから、地方のキャッシュフローが見込める物件買って大家業目指したほうがいいですよ」って言ってる吉川英一氏や北海道でボロ物件を指値買いして自身でリフォームして貸されている加藤ひろゆき氏の著作の方がまだ、真似できそうな気にさせられる(今から真似してはいけません。相場が悪すぎます)。

しかし「サラリーマンで居ることはリスクである」と説かれています。これは、橘氏に限らず指摘されていますし、IT業界に身を置く筆者としては正しい指摘であると痛感しています。

サラリーマンは搾取されるだけ、というのは事実ではあるのですが脱サラしてマイクロ法人を作ったとして、あとがきで著者自身が述べているように「新宿中央公園のホームレスになるかもしれない」リスクを取ることになるわけです。

筆者の個人的な事情を言うと、一回限りの講演謝礼などは会社のプレゼンスを高めるとして容認されていますが、副業は職務専念義務に反するとして否定的ですし、他社の取締役への就任は届け出が必要、となっています。副業のマイクロ法人化なんて夢のまた夢です(苦笑)。

著者自身の情報収集力・論理的思考力・情報整理力は素晴らしいものです。そのへんに転がっているお金持ち本はアフィリエイトや投資塾・コンサルティングへの勧誘商材になっているものがほとんどですが、この著者にはそういったことが一切ありません。そういう意味では、初めてこういう関係の著作を読む方には真っ先におすすめします。

特に、将来のことを決めていない学生さんにはとても良い本だと思います。

しかし、会社づとめを始めてしまって「しまった、選択間違えた。どうしよう。」と思っている向きには残酷な真実を突きつけられる面は否めないかな、と感じます。

既にサラリーマンになってしまった方は彼の自伝的著作を一読されることをおすすめします。そもそも社会への入り口が我々凡人とは違ったのだな、と感じます。

80’s エイティーズ ある80年代の物語

会社を離れるとマックジョブにつくしかなさそうな凡人は凡人なりの「羽根」を探そうと思っています。

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