【読書録】仮想通貨革命ービットコインは始まりにすぎない

「超」整理法が有名な野口悠紀雄氏ですが、専門はファイナンスや経済論の先生です。仮想通貨についても肯定的な見解を積極的に発信していらっしゃいます。

氏の非凡なところは、金融面だけではなくブロックチェーンの仕組みについてもしっかりと(コンピュータ工学の専門家並みに)理解されていて、かつ分かりやすい解説をされているところです。

私はITの専門家ですが、暗号・公開鍵・秘密鍵・ハッシュ値などは1990年代後半には既に存在する技術でむしろ普通のものだと思っていました。それをつないでいくこと(ブロックチェーン)で何がすごくなるの?という疑問にすっきりとかつ先見の明がある解説がされています。

書籍の署名は編集者がつけることが業界の慣行だそうですが、氏が自らつけるのであれば仮想通貨革命ではなく、ブロックチェーン革命とでもするのでは、と思います。

ビットコインのすごいところは、信用できない参加者が居るかもしれないインターネットという世界を使って、財(価値のあるもの)の交換が成立しうることを証明してみせた、という事なのだと思います。それによって直近には以下のような影響がある。

・今後の送金費用を劇的に下げることで、決済の手法を変え、経済の有り様に変革をもたらす可能性のあるものである。

・中央銀行に国債を引き受けさせることで、国債を貨幣にすることができる。今の金融緩和は持続不能である。仮想通貨が普及すればこのようなことはできなくなる。
また、国の財政が破綻すればキャピタルフライトの手段ともなりうる。

・収益の補足を困難にすることで、税制度に対して挑戦を受けているということに対する認識が日本政府になさすぎる。

ビットコインのみならず、仮想通貨関連のこれからの事業性やより広くブロックチェーンを使った社会のありようへの提言も幅広く書かれています。興味を持たれた方はぜひご一読ください。

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