ドバイの旅行案内(2)、エミレーツ機内案内
近年観光地として人気が急上昇中の中東ドバイ。私の周りでも「一度行ってみたい」という方が多いです。そんなドバイに興味が湧いた方向けにドバイへの行き方・楽しみ方をご紹介していきます。
今回はエミレーツ航空の機内紹介です。
目次
日本発ドバイ行き
自分は2019年にJALの提携社特典航空券でビジネスクラスを発券しました。当時まだ65000マイルでビジネス、105000マイルでファーストでドバイまで行けたのです。
2018/11/20からビジネス(85,000)、ファースト(135,000)に上がっています。それでもエミレーツ本体のスカイワーズマイルより随分お得です。
詳しくは下記をご覧ください。
エコノミーとビジネスの違いは大きいですが4万マイル払ってファーストに乗る意味はあるかなぁ?と思った結果ビジネスにしました。
主な違い
- ドバイ空港でのファーストクラスラウンジ
- 機内サービス(シート・料理・ドリンクなどのレベルアップ)
- 空の上でシャワーをあびる体験ができる(←他社にないサービス)
機内サービス…については、差額分支払ってホテルや現地の食事のグレード上げたほうが良い気がしました。出発側の空港ラウンジ・機内ラウンジはファースト・ビジネス兼用です。ドバイ空港でファーストのラウンジを使いたければ150ドル程度でアップグレードできます。
有料でのアップグレードだけ転記しておきます(2020/8転記)。価格は随時変わるので公式サイトチェックしてください。
税に関しては現地の付加価値税に寄るので最新情報をお調べください。
ラウンジ | 税抜き料金(米ドル) | エミレーツ・スカイワーズ会員の税抜き料金(米ドル) |
---|---|---|
ドバイ – ゲート9近くの ビジネスクラス・ラウンジおよびエミレーツ・ラウンジ | 150 | 125 |
ドバイ – ファーストクラス・ラウンジ | 300 | 250 |
ドバイ – ビジネスクラス・ラウンジからファーストクラス・ラウンジへのアップグレード | 150 | 125 |
その他の空港 – エミレーツ・ラウンジ | 130 | 100 |
あとは「空の上でのシャワー」という他で体験できないことをしてみたいか、ぐらいだと感じました。結果ビジネスクラスでいっか、となりました(^_^;
ただ、提携社特典航空券は席の指定が後ろの方しかできないようです。自分は後ろの方のトイレに近い席が好きなので気になりませんでしたが。
最後方には機内ラウンジもあるので、特に不具合はないと思います。
エコノミーを選択する場合、日本からドバイまでは夜間フライトなので通路側が良いと思います。
シート配置については、seatguruが有名ですので搭乗前に見てみてください。
ドバイを拠点とするエミレーツ(EK)は、中東最大の航空会社です。 1985年に設立され、ドバイ国際空港(DXB)をハブとして運航しています。 70カ国・約165の目的地に就航しています。 6大陸すべてに飛ぶ数少ないキャリアの1つです。 エミレーツは航空アライアンスに加盟していませんが、他の15の航空会社とコードシェア契約を結んでいます。 200機以上の航空機は、主にエアバスA380やボーイング777などのワイドボディ機体で構成されています。これらは2class(ビジネスクラスとエコノミークラス)または3class(ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラス)制です 。
ゲートまでのアプローチ
A380が止まるゲートは第2ターミナルの最果てにあります。だいたい66番ゲートになるようです。エミレーツのラウンジは南出国審査のすぐ外にあるんですが、ゲートまで結構な時間がかかります。
ラウンジに行く方は早めにゲートに向かいましょう😥
ビジネスクラスシート
A380のビジネスクラスシートはこんな感じ。スタッガードシートなので、窓側でも通路側でも隣を気にせず出られます。
足元にはフットレストがあります
窓側にラゲッジスペースがあります。自分は免税店で買ったものやドバイのガイドブックを入れました。手元にすぐ出したい荷物を入れられるので便利です。
座席の横にsoftdrink spaceがあります。エンタメのコントローラーとライト・電源プラグなどもありますが機材に寄ってすこし配置が違うようです。帰りの便では前面のモニター横に電源プラグがありました。
ドリンク
席につくとウェルカムドリンクの注文を聞きに来てくれます。シャンパンをお願いしたのですがモエ・エ・シャンドンでした。おつまみに温めたナッツと。メニューをみましたがさすがの充実ぶりです。転記しきれないくらいメニューがありますし、カクテルも作っていただけます。
ウィスキーもシーバス・リーガル18年があったりと分かる人には「すげぇ」と思わせるラインナップ。日本人CAさん曰く「ファーストだとシャンパンがドンペリになります」とのこと。
食事
離陸後に夕食、到着前に朝食、と2回提供されます。
夕食
夜22時過ぎに夕食っていう方はそう居ないと思うんですが、路線設定上仕方ないです。眠りたいという方は断ってもいいと思います。
まず、洋風か和風かを選べます。洋風は前菜・メイン料理・デザートの3プレートコース。和風は懐石弁当。「懐石弁当は日本のどこかで食べられるよなぁ」ということで洋風をセレクト
前菜
メイン料理。チキンカツカレーorビーフテンダーロインステーキとのことで、ステーキ一択(笑)
デザート。フルーツタルト or チョコレートのショートブレッド or 季節のフルーツ or チーズの盛り合わせ。好み的にフルーツタルトにしてみました。が、かなり甘め。日本的なあっさりスイーツではないので、お気をつけて。
感想としては「アメリカに行った時の料理を思い出す」感じ。もやっとした表現で申し訳ないですが、お察しください、というか(苦笑)。現地行ってから知りますがアラブ料理は塩味がかなり薄く、現地で観光客に人気の料理店はタイ料理・インド料理など海外料理店です。考えてみれば塩分多ければ水飲みたくなるわけで、当然というか当然なのですが。洋風機内食は現地の利用客が好むような味付けになっている様で、日本人には「んん?!?」みたいな感じの洗礼に成りかねないです。
「どんな高級料理より慣れた味」というのは国内でも往々にしてあるんですが、久しぶりでした。自分の舌が肥えてないことを曝け出してるようでお恥ずかしいのですが、ラウンジの「揚げたて天ぷら」のほうが美味しかったです(^_^;
最初は「うわー、失敗したー」と思いましたが、体験としては色々理解できたので帰国後は「いい体験だった」と思ってます。これは、Dubai発のラウンジでも追体験します(笑)。ま、異文化体験ですね。勉強になりました。
これを読んでる方はもっと安く体験すればいいと思うので、あえて記載しますね。
朝食
上記の通り洋食に懲りたので、朝食は和風にしました。
4種の小鉢・銀鱈の味噌漬け・茹で野菜・冷たいお蕎麦・ご飯・味噌汁
旅館で出てきたら立派に充実した朝ごはんだと思います。お味噌汁は美味しかったです。お代わりしちゃいました。
エミレーツの名誉のために付記しておきますが、調理やドリンクづくりのための専門スタッフがいるようでした(私が乗ったときは男性)。なかなかかっこよかったのですが、「写真取らせてください」は言えなかったので、写真はないです😓
ベッド
夕食が終わるとベッドメイキングをしに来てくれます。SQ(シンガポールエアライン)のビジネスクラスでもそんなことまでしに来てくれなかった気が(^_^;
ビジネスクラスでもフルフラットになりますし、なによりA380の気密性の高さで機内の空気がB777より格段に快適です。B777は窓際に座ると外の高高度の気温がうっすら伝わってきます。比較するなら最新機材B787クラスですかね?
機内エンターテイメント
欧米路線では見かけないアラブ向けコンテンツに加え、日本語コンテンツも複数あり充実しています。
アニメでは日本語アニメだけでも1ページに収まらない選択肢があります。
ニュースはBBCやCNN、NHK Worldの他、Sky News Arabiaがあります。
こちらはイギリスのSkyグループとアラブ首長国連邦のアブダビ資本の合弁会社です。日本だと有名なアルジャジーラはありません。
UAEとカタールは2017年に断交してまして、その際の要求事項の中にアルジャジーラの閉鎖が含まれています。スンナ派のイスラム中心主義をとるイスラム同胞団寄りの報道姿勢が問題視されているようです。アルジャジーラ側は「両論併記」という立場ですが、サウジアラビア・UAE・エジプトといった反イスラム同胞団の姿勢をとる国では同胞団側の言い分を取り上げること自体肩入れしている、という見方のようです。(テロ指定団体ですから)
日本だとスンナ派vsシーア派のような単純構図で語られることが多い中東情勢ですが、他にも世俗主義/イスラム中心主義、親欧米・親中露、民族、宗教ごとの比率など多様な要素で対立構図が成り立っています。実際に行くと色々なことに気づけますので、ぜひ観光以外のことも目を向けてほしいな、と思います。
航路
日本からドバイまでの飛行ルートは北回りと南回りの2種類あるようです。
北回り
冬に東京発ドバイ行き乗ったらこのルートでした。
北回り:日本→インチョン近辺→北京→ゴビ砂漠上空→アフガニスタン→イラン→ドバイ
UAEと仲の悪いイラン上空を通るのは意外でした(通過国に対して通行料を払うのが普通)。
夏にはドバイから日本に向かうルートが北回りになるっぽいです。
こちらはfligtradar24に掲載されているドバイ発成田行きの飛行経路情報です。飛行経路は毎日の天候・風向きなどによってどの経路を取るか決めるはずなので搭乗が近くなったら参照するのが良いと思います。
南回り
おなじく冬のドバイ発成田行きに乗ったら南回りでした。同じ経路を通って帰るかと思っていたので少しびっくりしました。
南回り:ドバイ→インド洋上→インドを横切りコルカタ→中国に入り上海→九州→四国→日本国内空港
夏には日本発ドバイ行きがこちらの経路となるようです。
同じくfligtradar24に掲載されている成田発ドバイ行きの飛行経路情報です。
行きは23時以降に日本を出発、夜を追いかけて11時間後に付きます。23+11-5時間の時差=5時台の早朝到着となります。この経路はほとんど夜景しか見えません。
帰りは羽田便を除いて2-3時の早朝便に乗り、時間が早く進む方向に進み数時間後には夜が明けてきます。9-10時間後に付きます。
早朝便の場合:
現地3時発+搭乗10時間+時差で5時間進む=付いた頃には日本の夕方(3+10+5=18時)、ということになります。南回りではインドのどこか、北回りでは中国のどこかで明るくなってくると思います。ただ、高高度の国際線用空路を通っていくので「ここどこだろう…?」という感じになってしまい景色を楽しむのはやや難しいかと思います。
羽田便については、朝7時台の出発になっているので、22時前後の羽田着になっています。(深夜着便なので、着陸料やすいのでしょうね。)こちらはもう朝になっているので離陸時の景色が見えると思います。逆に日本に近づく頃にはもう夜です(^_^;
ドバイ空港発着
ドバイ空港の発着時にどちらの窓側に座ったほうが景色がいいですか?という質問がありました。日本発着路線の場合はほとんどが深夜早朝着なので、あまり景色はみえません(ドバイ発羽田行きを除く)。
それでも乗り継いで昼間発着便に乗るという方が居ると思うので載せておきます。
ドバイ空港はペルシャ湾に向かってほぼ直角に4000m級の並行滑走路が2本あります。方角としては北西〜南東になってます。下記を見ていただくのがわかりやすいと思います。
これは東から来た航空機が東風時に到着した日の航路図です。海上できれいにUターンして着陸しています。左下海上に有名なヤシの人工島、パーム・ジュメイラが見えます。つまりこちらが市街地です。地図上Dubaiの文字のあたり、ドバイ・クリークに囲まれているところに世界一の高層タワー、ブルジュ・ハリファがあります。
Weathersparkによると、観光に適した冬場は西〜北風が優位とのことなので、海に向かって離着陸することが多いと思います。その場合、左側の窓側に座ったほうが市街地側となります。
空港から市街地まで
ドバイ空港から市街地まではドバイ・メトロがつながっています。が、日本からエミレーツ航空で到着するのはほぼ深夜なので、動いていません。だいたい始発は5時位、金曜礼拝の日には10時位が始発時間になります。
ですので、ほぼタクシーで市内まで移動することになると思います。ドバイのタクシーはおしなべてサービスは良い方なのですが、クレジットカードが使えないことがあり(使える車両もある)現金を用意したほうが良いと思います。
空港に近いデイラ地区までで40AED、ドバイ・マリーナまでで100AED程度かかります。(1AED≒30JPY)
ドバイはクレジットカードがほぼ通じるので現金が要るのはこのタクシーくらいです。日本でのレートは良いとは言えないのですが、ドバイでの両替はレートの他に一回あたりのコミットチャージ(両替手数料)がかかります。市中の両替商が一番安いのですが、到着は深夜です。少額であれば日本で両替して持っていった方が良いのではと思います。
マイナー通貨なので、都心の両替所より成田のほうがレートが良かったです。もし忘れたらドバイ空港で両替すれば大丈夫。
次回は、ドバイのホテル選びです。