電力会社を変えてマイルを貯める
電力自由化によって、電力支払いにポイント・マイルが付くようになって来ています。そんななか、電力でマイルを貯める方法を考えてみたいと思います。
コロナのせいで在宅勤務になり今まで日中誰も居なかったのが24時間誰かが居ることで電力使用量が急増してしまいました。特にエアコンを大量使用する8月は前年比2倍の料金請求が来て、ちょっと絶望したので契約を変えようと思い、ついでにマイルに替える手段をしらべてみました。
目次
マイルに移行できる電力会社と契約する
一番安直なのは航空会社のマイルパートナーになっている電力会社と契約することでマイルが貯まります。
JALマイルがたまる電力会社
JALのパートナーになっている電力会社は2つです。(2020年11月現在)
- 九州電力(九電みらいエナジー)関東地区向け 100円=1マイル
- シン・エナジー 北海道除く全国 200円=1マイル
ANAマイルがたまる電力会社
ANAのパートナーになっている電力会社
- ENEOSでんき 沖縄を除く全国 200円=1マイル
- 北海道電力 離島を除く首都圏 200円=1マイル
- 北陸電力 離島を除く首都圏 200円=1マイル
- サミットエナジー(住友商事系) 沖縄・四国を除く全国 200円=1マイル 100円=1dポイントコースも可能です
何となくわかると思うんですが、「マイルが貯まります!」はマーケティングツールなのですね。特に地方電力会社だと首都圏エリアの顧客を獲得するため、という感じで料金は東京電力と同じとしている会社もあります。ビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券にすれば確かに1マイル6〜12円くらいの価値がありますが、基本的に「ぷち贅沢」であって 堅実に値段が安いところでクレジットカード払いにしたほうが良いと思います。経験上ファーストクラスの特典航空券を発券するのは日程に制約がありますし、都合が悪ければ1マイル=1円相当の電子マネーに替えざるを得ない年もあるわけで。
この中でいうと、シン・エナジー、ENEONでんきなんかは安めの価格設定になっています。
料金構造
ということで一度電力会社の料金構造を見てみましょう。
- アンペア数に応じた基本料金 (地域によってはアンペア数に関わらず10数kWhまでの最低料金) 無い会社もあります。
- 従量制料金
使用量に応じて変わる料金 多くの会社は0〜120、120〜300、300〜(kWh)の三段料金制をとっています。 - 燃料費調整額
設定されている従量制料金と調達した原油・ガスとの差額を調整するための制度。多くの場合プラスですが原油が暴落するとマイナスになることもあります。比較をしやすくするため多くの会社が地域の旧独占会社と同等としています。 - 再エネ賦課金
再生エネルギーを発電する会社から電力会社が買い取るための費用を補填するための費用。発電会社の経営が安定すれば再生エネルギーが促進されるという考えから全国民で負担するものとされ、国が算定し全会社一律です。 - 消費税
当然、全会社一律です。
以上のことから基本(最低)料金+従量制料金-ポイント付与による割引効果を考慮すればだいたいの比較ができます。
マイルに移行できるポイントが貯まる電力会社
割と数限りなくあるのですが、共通ポイントだったり独自ポイントだったりが貯まりマイルに移行できる会社があります。こちらもポイントは顧客獲得のための手段なので、地域最安!かどうかは別の話。ポイントの価値をどう見るか次第だと思います。
有名なところでは携帯電話会社系があります。
- auでんき 離島除く全国
ポンタポイントを月の利用額に応じて付与。1%(5千円未満)、3%(5千〜8千円未満)、5%(8千円以上)
料金は基本的に地域会社と同額。 - ソフトバンクでんき 北陸・九州以外
1000円=5Tポイント
基本料金が旧地域独占電力と「同額」で、従量料金部分が1%オフ。ソフトバンク1回線あたり100円の割引あり。
ドコモはいまのところセット割とかは設定していないようです。どちらにしろそんなに安くはないので、請求書払とかで「支払いを一本にまとめたいひと」向け。
JALマイルに交換できるポイントがたまる電力会社
- 中部電力 関東中部関西エリア 200円=1カテエネポイント 2:1でJALマイルに移行できます。共通ポイント(Tポイント・ポンタ等)に1:1で移行できHubになりそうなポイント制度を構築しようとしているのが興味を引きます。ポイントを相互移行すると目減りする事が多いので、ポイントのヘビーユーザーなら妙味があると思います。東京電力と比較して三段料金の差があるくらいなので消費量の大きい家庭なら。もしくは2等親内家族を登録すると固定でもらえるポイント(月100ポイント)があるので中部地方に家族がいる一人暮らしの方なら。
- 東京ガス 関東エリア 1000円=15パッチョポイント 各種共通ポイントに1:1で交換できます。ガスとのセット割引はポイント付与がある電力会社の中ではかなり安く、東京ガスを使っている家庭ならかなりおすすめです。セット割引が効かない場合は新電力としては平均的です。
- まちエネ(ローソン・三菱商事系) 東北関東中部関西四国エリア 1000円=10ポンタポイント ローソンのクーポンが貰えます。電力料金は新電力としては普通。
- エネワン 離島を除く全国 200円=1ポンタポイント 東日本を中心としたガス会社サイサンが運営する電力会社。電力料金は新電力としては至って普通。
- ミツウロコでんき 沖縄を除く全国 6ヶ月継続ごとに500ポンタポイント 電力料金は新電力としては普通。
- 西部ガス 福岡熊本長崎の一部 200円1ポンタポイント 九電と比べて下がる料金が僅かなので特に選ぶ理由が見当たりません…。
- イデックスでんき 九州エリア 100円=dポイント 電力料金は新電力としては普通。
- コスモでんき 100円=1dポイント 特に安くありません。
- 東邦ガス 中部エリア dポイントを月の利用額に応じて付与。2%(5千円未満)、4%(5千〜8千円未満)、5%(8千円以上) 特に安い感じはありません。
- 沖縄ガス 申込時に1000dポイント
その他dポイントに交換できる旧地域独占会社は以下の通りです。特に安い予感はしないので料金表も調べてません💧
東京電力・東北電力・関西電力・中部電力・北陸電力・四国電力・
ANAマイルに交換できるポイントがたまる電力会社
- 楽天でんき 離島を除く全国 200円=1楽天ポイント 楽天ガスと同時契約でガス・電気ともに100円=1楽天ポイントにアップ。
楽天モバイルとのセット割引は特にない模様。基本料金なし、従量料金1本のみ。シンプルだが使用量の少ない家庭は余り安くならない。基本料が無いので120kWh以下なら安くなる。セカンドハウス・別荘の場合には良いかも。 - ENEOSでんき 離島を除く全国 200円=1Tポイント。ANAマイルに直接貯める場合の半分になりますが有効期限が無いのがメリット。
- 東京電力 元から東京電力供給エリアの方は新しいプランに替えないとポイントが貯まりません。料金は特に安くならないので他社対抗と言ってよく元から関東の人が選択する必要は無いかと思います。
- 中部電力 関東中部関西エリア 200円=1カテエネポイント 1:1で共通ポイント(Tポイント・ポンタ等)に1:1で移行できます。JALのところで書いたとおりなので省略します。
- 東京ガス 関東エリア 1000円=15パッチョポイント 各種共通ポイントに1:1で交換できます。JALのところで書いたとおりなので省略します。
その他、Tポイントに交換できる電力会社
関西電力・四国電力・中部電力・東京ガス・東邦ガス
まとめ
ポイント・マイルが付与されて価格的に比較検討に値しそうな会社としては以下の通りかなと思います。
- 東京ガス 東京ガスとのセット割引が効くなら
- ENEOSでんき
- シン・エナジー
シン・エナジー(JAL)と ENEOS(ANA)がほぼ同額、東京ガス圏内なら東京ガスセット割が安くなります。
また、シン・エナジーは家庭向けに【昼】生活フィットプランというのを売り出していて、平日の昼間の電気がめっちゃ安くなります。私のように在宅ワークで電気代が爆上がりした向きには丁度いいと思います。
年のうち数回しか使わないセカンドハウス・別荘には基本料無料のものが良いです。マイルに変えられるポイントが貯まるものとしては楽天でんきがあります。東京電力で比較すると2段料金(120〜300kWh)の範囲はほとんど安くならないので、ご注意ください。
多くの新電力会社は20Aでの契約を受け付けていないので、一人暮らしの場合はちょっと高くなる可能性もあります。
繰り返しますが、地域最安値とは限らないので地域最安の会社を探してクレジットカードのポイントのみマイルに移行するという考え方もありです。国内線の1マイル=1円で換算するとこれより安い会社もあります。ただ、数百円レベルだったりもするので特典航空券に魅力を感じる向きは充分に検討の候補になると思います。